若者は教わる
朝起きて、朝食と掃除を済ませたのち
久しぶりに近場の銭湯へ行った。
基本入浴で430円。
バスタオルは持込だ。
ロッカーの鍵を受け取り、いざ入浴。
ジャグジーが気持ちいい。
あのボゴボゴと全身をやさしく殴ってくる感覚。
この世で暴力は数あれど、ここまで
やさしく殴られると気持ちいいのだな。
特に背中をドドドドとクるのは
スタープラチナが、これでもかと殴るシーンを思い出してしまう。
ただ台詞としてはやさしくオラオラオラというより、ほ~らほらほら
になること間違いない。
痩身なせいか、銭湯や温泉ではのぼせてしまう為、
1人で行くときは30分くらいが目処だ。
さぁ、ほこほこと満足感に浸りながらあがったぞ。
体を拭き、髪を乾かす。備え付けのドライヤーが風力がやけに強い。最高。
そして着衣に向かう。
このときの足運びは、生誕直後のブッダの如く。
自分の足元に蓮が咲き誇る。気がした。
そんなときだ。
おじ様「ニイチャン、そこをあのモップで拭いてくれるか」
床が水浸しの部分があるので拭きなさいよ、と。
そこではたと気がつく。
おじ様が指差した先にはタオルでグルグル巻のモップのようなものがある。
なるほど、これ店員さんじゃなくて俺らで使っていいものなのか。
仔細は不明。だが銭湯には老齢の方が多い。濡れた床は危険だ。
せっせと拭いてそのおじ様は先に出て行かれた。
そんな1シーンの後、いつもの体重計タイム。
あれ、新しくなってる。え、なにこれ。
ーーーーとか0000とかになったりする。
と苦戦しているとまたもやおじ様(二人目)。
おじ様2「これな、こう使うんよ(足でペシッと乗せる)
「それで0000の表示になったら乗るんよ」
54.5kg
おおっホントだ。表示されたっ!
そこでおじ様2
「イイナァ~かるいなぁ~うらやましいいいいいウエッヘヘ」
軽く礼をして、着衣を済ませる。
そんなとき、思った。
若者は年長者から教わることがまだまだ多いことに。
テクノロジーが進化し、情報が雨あられと浴びせられるこの時代。
検索したら大抵のことがわかる。
この素地がある現代の若者だと自称しているが、
ひとたび銭湯に行けばものの数分で2つのことを教わった。
当然違う銭湯に行けば、道具を勝手に使うと諌められるかもしれない。
機種の違う体重計に戸惑うかもしれない。
そんなとき、今日のようなおじ様たちがまた現れるのかもしれない。
次はもっとちゃんと礼を言えるようにしたいものだなぁ。
元来、人に教わるのが苦手なタチで
教わりたがりになれるヒントをもらった。
この場を借りて礼をしよう。
ありがとうございました。
そんなこんなで終わり