カタラーゼ

愛知の20代男がなんか語っとる・・・

【俳句】うわっ容量ちいさっ・・・

俳句はね、面白いんだほんとに。

なにが面白いかって、基本形がたったの17文字なのさ。
五七五合わせて17文字、しかもその中に季語というモノをいれなきゃならん。
そう、使える文字数が少ないんだ!
想像してみてほしい、
17文字しか使えないツイッター
17文字しか使えない小説
17文字しか使えないプログラミング...
なにができようか。

そう、17文字の文学「俳句」は世界で一番ちいさな文学なのだ。
17文字の中に季語を入れる。それだけで俳句は出来上がる。
ここでベーシックな形の俳句をひとつ。

短かくて 毛布つぎ足す 蒲団かな

この句は、かの有名な小説「吾輩は猫である」を作った夏目漱石の句だ。
漱石は真冬のある旅の中で宿に泊まり、この句を詠んだそうな。寒かったろうな~。
ここでの季語は蒲団。そして蒲団(読み:ふとん)は冬の季語である。
羽蒲団というふうに5文字の運用もできる便利な季語。(文字合わせに季語を選ぶのはあんまりイイ顔はされんが・・・)
とても情景がわかりやすく、共感が得やすい。
とくに冬が苦手な人は、この句を詠めば沁みわたる心地なことだろう。
こんな感じでけっこうカンタンに作れます。俳句。
蒲団が短くて寒くて毛布足した、という誰にでもある体験を17文字にした。というだけです。この句を見て、「だめだ、俺にはできねぇ・・・」という方はいないと思う。
いたら、むしろ感受性が非常に豊かなので何か作るといいかも。

 

今でもテレビ番組や「お~いお茶俳句大賞」、「俳句甲子園」等で優れた句に会える。
自分の好きな季語で良い句を詠まれたりすると、なぜか嬉しい反面悔しくなるw
17文字の中にどんな気持ちが込められたのか、何を見てこれを詠んだのか、解釈をすることが楽しい。この句の解釈はこうだ、いやいやこっちだろうと言い合い、句の質を高められるのは俳句の特権だ。
一度作った句をパズルのように組み替えて、声に出したりして‘‘いい感じ‘‘な着地点を探す楽しさ、ウロウロ散歩していたらいきなり頭の中にパッと句が生まれる楽しさ。
たった17文字。たった17文字に1日頭の容量を割かれることだってある。

ある種ポーカーのようなものだ。5枚のカードでなるべく高い役を揃える。
自分が見たモノからなんとか17文字で表現する感覚。似てるなぁ。
RPGで強い敵をどうやって倒せばいいかを試行錯誤する感覚にも似ている。
iTunesで何をきこうかなぁ~今の感じだとこれ聞きたいなぁ~みたいなのもある。
僕にとって句を作る工程は、人生のあらゆる経験から何か使えるものないかなと
整理されていない倉庫からバーベキューのトングを探すような感覚で棚卸し作業をするようなものだ。うまいこと言おうとしてフンワリしてしまっているのに表現の下手さがある。はずいね。

また、現在しこしこと作っている俳句を載せていこう。ざっくばらんに。

はい終わり。