カタラーゼ

愛知の20代男がなんか語っとる・・・

プレバト×俳句×見よう〜2018お正月篇〜

1月4日19時からの視聴のかんそー文でごンス。

プレバト 冬の人気番組対抗戦

お正月スペシャルですね〜、お仕事休みなのでじっくりと窓越しの雪を背景に見ていきました。

 

 

 

 お題は『初詣』

おみくじを結ぶ一コマからどこまで情景広げるか…がポイント。

当方ここ何年も初詣には行った記憶がない…人が多いところがらあまり好きではない上に別に今日じゃなくてもええやん?的なノリで毎年忘却。今年はプラッと行ってみるのもアリかな…と。俳句のネタにもなるし…!

てなわけで以下本編について。

 

凡人3位  金曜ドラマ アンナチュラ

池田鉄洋

「決意をも  かじかますな  初手水」

 

手を清めるのに、決意までもかじかませてはいけないぞ。という俳句。

 

先生ポイントと添削

・中七が字足らずですねー、6文字

・かじかます、は季語だけど手じゃなくて決意当ててるから大丈夫。季重なりにはならない

・決意をも、『も』は決意の焦点がブレちゃう。他にもあるの?

・前五と句またがりさせて時間を表現すると寒さの深みが出る

 

「決意かじかますな 今朝の初手水」

 

僕の感想↓

季重なりの判断は作っていくと慣れてくる。だけども、できるだけ字面でも重ねたくないのは僕だけでしょうか?けっこう句会とかで突っ込まれてた記憶が…「重なってない?」とか言われて。

 

凡人4位  火曜ドラマ 君に棲みついた

吉岡里帆

「寒空に みくじの花や 夢満開」

 

おみくじを引く時、自分の夢を考えながら引いてどうなっていくだろうと満開に思いを馳せた俳句

 

先生ポイントと添削

・凡人はすぐ夢満開って言う

・助詞の『に』は散文的。『や』切れ字にして背景としましょう

・夢とおみくじでリフレインさせてリズムを生み出して、満開を表現

 

「寒空や 夢咲くように みくじ咲く」

 

僕の感想↓

添削前はめちゃくちゃ陳腐。夢満開…。

正直、余程上手くないと使えない語彙だと思う。実際のところ夢満開という状況がよく分からないし、イメージが湧きそうで湧かない。

字面に起こすと読めてしまうので、作ってしまうと気づかないこともある。

 

僕がリフレイン使わずに似た俳句を作ってしまっていたので挙げておきましょう

「寒空や みくじにはない 俺の夢」 

広島の宮島行ったときにおみくじを引いてからを思い出して書いた俳句。恐らく、おみくじに導かれてたまるか!と思いながら書いたんでしょうね…?

どうなんやろこれ…?

 

才能ナシ最下位 S☆1

松田丈志

「初詣 飛躍を誓い 記す絵馬」

書いてある通りの俳句。

 

先生ポイントと添削

・詣、誓い、記すいらない。神社は詣でるものだし、詣でるものは誓うものだし、絵馬は記すものだし。

・いらない情報がドッサリある。

・いるのが絵馬だけしかない。これを使って初絵馬を季語とする

・もう別の句にするしかなくなった

 

「初絵馬の 飛び立つごとく 風になる」

こんくらいにしておけば、いいんじゃないでしょうかねというところ。

 

僕の感想↓

文章ジャン!!!ただの散文じゃん!!
ただの絵馬の説明ジャン!!

心をストレートに表現とかっこよく言いたいのだろうけど、これは単なる手抜きの俳句だよ…。

と、言いつつも僕も初心者の頃は死ぬほど恥ずかしいくなるほど、過去を消したくなるほど!やったこういう失敗したことあるので気持ちはわかります。師匠(高校時代の恩師)にはこれで何度も直されてました。これ散文ジャンって。

個人的な懐かしさ思い出した句ですね…!

 

才能アリ1位 プレバト

千原ジュニア

「トランプを 一旦伏せて 初詣」

トランプも楽しいけど、もっと楽しいとこへ!というお正月の風景を詠んだ俳句

 

先生ポイントと添削

・ 「一旦」が、しょうがなく時間だし初詣行くか〜というニュアンスでも取れる

・一旦を消して、初詣の賑やかさ、人の流れを差し込む

・繰り出そう。初詣へ。それだけで細やかな楽しみにしていた初詣というニュアンスに

 

「トランプを 伏せて初詣へ 繰り出す」

 

僕の感想↓

こういう家族で楽しいねタイプの俳句は、愛媛で開催される俳句甲子園(全国高校生俳句選手権大会)の予選とかで見かけた思い出がある。

陳腐でもないし、語りやすいし、共感も得やすい。トランプのチョイスも分け隔てない年齢層が分かるので良し。双六(スゴロク)を季語にしても一句作って技あり!な面白さも求めたいところっ!

 

凡人2位 アッコにおまかせ

トレンディエンジェル斎藤

「かじかめる 契りの指輪 包み込み」

おみくじを結ぶ妻の手先をズームして作った俳句

 

先生ポイントと添削

・契りのをカッコつけすぎ。陳腐。

・そもそも指輪には契りのイメージがある。

・包むをリフレインしていくと…陳腐さが消えて素敵になる

 

「指輪の手包む かじかむ手を包む」

 

僕の感想↓

 包んでさらに包む。情景の小さな部分が層になって暖かさも感じ取れるい〜い俳句。

そこには優しさの見える男がいますね〜。

句を二つに分けるリフレインは、動詞の音感がキモになることが良くわかる。包む、そして包む。いい…

 

まとめたさ 

季重なり、句またがり、言葉の共通認識と俳句を作る重要な要素が盛り込まれたまさに特番!な回 。

今回の俳句はトランプや指輪、おみくじなどモノを効果的に使うことで初詣のイベントとしての位置づけに気を張っていた印象。

愛する人との逢瀬か、大切な身内との特別な日常か、はたまた決意を新たにする非日常か…、初詣というイベントを俳句にすることで、作者の初詣に対する想いがみえてくるようでおもしろい。

ただその想いが、上手く句にできるかが俳人至上の命題と言える。

全ての句の伝える、伝わるがイコールになればいいのにな!でもそれじゃ句会やプレバトのようにあーだこーだ言えないのも寂しいもの。

なんというか…星屑ロンリネス(?)

 

まさか二部構成だとはつゆ知らず、初詣だけしか見ていなかった!くやしき。

今度からちゃんとチェックしよう。 はい終わり

 

夏井いつきの「雪」の歳時記