俳句必殺奥義『二物衝撃』
どうも絶対かたらぜです。
必殺奥義は字面だけでワクワクしますね。
んで、二物衝撃について話したいんだよ、きいておくれよ。
二物衝撃ってなに
簡潔に言うと関係が遠いものを一挙に読み上げて、
句に味付けをする方法を"二物衝撃”と言う。
別名、”取り合わせ”や”配合”とも。
B‘zのSUPER LOVE SONGでいうところの
「相乗効果でヨクなろう」て感じ。
二物衝撃の例といえば
有名な例を挙げるとこれですな。
正岡子規の
柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺
ここで秋の季語である「柿」と「法隆寺」が二物となっている。
この二物には直接的な関係はありません。
柿を食って法隆寺で鐘が鳴るわけでもなし。
よく考えてみればおかしな俳句だと思っていた。
しかし、
この句には、強い魅力がある。
自分としては、
秋空の下、柿をかじると鐘の音が聴こえてきた。法隆寺の鐘の音だ・・・。
柿に見える秋の色、柿をかじる音と歴史ある法隆寺の鐘の音・・・。
荘厳なだけでなく、まったりとした感慨深さを持っている
そんな俳句だと解釈している。
まさに二物衝撃のお手本だと思う。
高浜虚子「ただ頼りすぎは禁物だぞ」
この配合法の得は陳腐、平凡を避けやすいという点にあります。しかしながらその弊は身に沁み込むような趣の深い句はできにくいという点にあります。*1
明治・大正・昭和にわたって活躍した俳句の大家、正岡子規に師事していた高浜虚子はホトトギスに上記のように記している。
(引用元は青空文庫です)
この指摘は、創作全般にも通じそうなほど鋭い。
詠んだ人の脳内に共通したイメージが作りやすい俳句というのは、いずれも
小難しい表現や新品とした単語は使われていないもの。
松尾芭蕉の
古池や 蛙飛び込む 水の音
のように平易で、日本人然とした趣があるように感じてもらえるかと思う。
考えた、二物衝撃を
いわば句表現にシナジーをもたらす手法ではないかと。
思ったわけなんですよ。
この世には鴨ネギというように、育った環境も種族も違うのに
取り合わせた結果、ものすごく美味な料理が出来上がる。
そんな発見があったとき、実は世界にはいたるところに見えない紐のようなもので
何かと何かが繋がっていて、まだ世界には未だ見えぬ深淵というか考えを深める領域があるように感じるのだ。
まるで数学で言うところのラマヌジャン総和法だぁ・・・。
二物衝撃は、あなたが見えている世界の取り合わせを許す、あるいは認める効能が
あると思うのは・・・いささか言い過ぎだろうか。
ま!B'zでも聴いて、ヨクなろうっと!
はいおわり
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※追記2018/09/16 目次をつけ忘れていたので、修正。
https://www.aozora.gr.jp/cards/001310/files/55510_51028.html(アクセス日:2018/9/9)