カタラーゼ

愛知の20代男がなんか語っとる・・・

プレバト×俳句×見よう ~納涼!かき氷編~

 へ!?かたらぜです。
今さら感あふれる記事となっております。

このブログで最も反響ある、7月5日放送のプレバト俳句を見ていきます。
完全に個人的な解釈、感想、一縷の望みなのはご了承ください。
あと、勉強不足による誤読もあるやも。

今回のプレバトは才能アリ1位に輝いた方がしのぎを削る形となりまして
なかなか見ごたえあったなっ、だけどちょっと遊びがないな、て感じ。
まま、見ていきましょう。
ちゃんと見られたのが1、3,5位の方のだけでしたが・・・。

今回のお題はかき氷の一枚絵でした。
かき氷は「まさに夏!」という感じの季語でイメージが定まっているため、作り手と読み手の文脈共有がカンタン。しかし、それゆえに作ったら他人と似たような句ができやすいため、
しっかりと自分の五感、経験や観察力や発想力をビンビンにしなければならないのが、
イカー(俳句する人)にとってはつらいところだな・・・!


 凡人3位 尼神インター誠子さんの句
才能アリ1位 岩永徹也さんの句
才能ナシ5位 熊谷真実さんの句
まとめてぇ

凡人3位 尼神インター誠子さんの句

 好きなのに 溶ける言葉と 氷水

とても散文的、というのは夏井先生もおっしゃられていた。
~のに~だ。という因果関係表しているだけになってしまった。
文の後にかき氷がついてるだけみたいな。
せっかく句にするにだから、いい形にしたいところ。

季語がなぜ氷水なのか、かき氷でいいのでは。
どうやら地域によっては氷水というところもあるらしい。あと古い呼び名でもあると。
ただ、溶けると取り合わせるならば水がついていた方がわかりやすいっぽい。
でもこの句では、季語が添え物になってしまってるから主観がぶれてる。
あなたの心情?溶けてくかき氷?言葉?相手の顔?二人の雰囲気?
というようにフォーカスするところが定まっていないためにどうも散文的になってしまう。(これおれじゃん・・・)

片恋や 溶ける言葉と 氷水

そこで先生の添削は単純明快。
「片恋」を用いて、切れ字の「や」を使う。
これだけで、「片思いなんだな」ていう背景が生まれて、
中七と下五に良い対比「溶ける言葉」と「氷水」ができる。
片思いでうれしいけど、ちょい自信ない・・・かき氷もドキドキ感に呼応するように溶けていく・・・私×ひと夏の思い出×ドラマティックになります。

 

才能アリ1位 岩永徹也さんの句

かき氷 思ひ出に色 加えたり

無駄がない上手い句。
この句は季語が絶対「かき氷」じゃないとダメですな!
思い出に色を、かき氷に色を。
かなづかいは統一して、「加へたり」にしたら100点。
ベースとして「思い出(思ひ出)」は過去のものだから、このような
かなづかいは気を付けたい。
慣れてくると自然に出来ちゃう。

しかぁーし!これはビギナーズラックの句って感じ。
俳句好きになってのめりこむようになると、表現とか語彙が入ってきて
このようにシンプルでシェイプされた句は作るのが困難に・・・。
僕だけか?あるあるだとおもいたい。

いやでも・・・ビギナーズラックっぽい句とは言え、この人超インテリなんだよな・・・。なんせJAPAN MENSAの会員。
ものすごく理性的に作られているようにも見えるし・・・。
実力だとしたら、僕は嫉妬してつけ麺食べに行っちゃう。
こんな謎推敲記事書いてるレベルだし↓

 

fuseki01.hatenablog.com

 しかも結論出てないから、推敲途中止まり。
まさに未推(未遂)ってか!bakayaro

ま、なんにしても
作り手の人生ストーリーが感じられる句ってのはやはりイイもの。
ぜひとも本人に制作秘話なんか聞いてみたいもの。つぎぃ!


才能ナシ5位 熊谷真実さんの句

長瀞に 滑る小舟の 氷飛沫

あっ!やっちまった!!冬の季語です。
氷は・・・冬なんだよな・・・。
冬の長瀞に、小舟で河下りする猛者の句になっている。
あまりにも、猛者。
夏井先生のご指摘にもありましたねえ。
極寒のもと、河下りする句だと。

地名を出すとイメージが共有できるからとても良いのだけれど
創作の段階においては、自分の中にバチッと思考の枠組みが決まってしまう。
この場合、頭にある長瀞のイメージに囚われてしまった結果、季語がなおざりになってまった。俳句しくじりあるあるです。

わたしはまぁ、
何十回もやったことあるんですけどねっ!!??
 地名に限らず、こういう地雷があるので
季語と小道具の相性はチェックせねばなるめぇ。

まとめてぇ

今回は気になった俳句をぬきだして喚いてみた。
テレビはどんどん進んでいくからなかなか、追っつかない。
その対策としての5作中3句。
今回抜き出した句のポイントは、
・季語と感情の合わせ
・季語と言葉の対比
・季語と地名の罠
について書いたつもりです。
なぜ、季語が俳句に在るのかというのを掘り下げることが必要だと感じた回だった。
はいおわり

 

今はじめる人のための俳句歳時記 新版 (角川ソフィア文庫)

今はじめる人のための俳句歳時記 新版 (角川ソフィア文庫)

 

 

キブンヤサンだ!


いつも皆様にはお世話になっております。
はてなさんにも、読者の方にも。

いやぁ、これブログにしとこう
というネタはたまれど、楽しいことを優先してしまいますなぁ。(無論、ブログも楽しいが嗜好程度の差でね)
プレバトとか毎週ちゃんと書きたい気持ちあるし、
読んだ本も感想書きたい欲とかあるけどなぁ~~。


自分の中の
そろそろやるかゲージが溜まってから書いている感じなので
これからもランダム性もった更新になるかと。

とりあえずの
なんとなく
それとなく
所信表明でした!
はいおわり

 

適当教典 (河出文庫)

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※7月8日20:33  追記しました。

(無論…のところ1文を追記しました。

これは俳句のスイコウなのかしら

や、かたらぜ。(です)

ちょこっとツイッタにて俳句を作って垂れ流しているので、
ネタとして推敲していく次第。

推敲といっても、改良and改悪が3:7くらいになるやもしれん。
ただそのときと今の感じを鑑みて、フィーリングにしていく。スイコーを。




足を掻く、みたいなワードあると風流感ありません?あるよね
羅生門だって下人があごのあたり掻いてるし。
短日は、日照時間の短い冬の日を指す季語。
家で誰かが鍋で何かしら茹でているときに作った句。
鍋が煮立つところが冬のイメージが強いために、その引力が
僕に短日を選ばせた。
しかし、陳腐な感じが否めない。冬の日に煮立つ鍋・・・
しかも!これあとで気づいたが、「季重なり」や・・・
季重なりとは、句の中に季語が二つ以上存在すること。
今回の場合、短日と鍋。冬の季語2つある。
あまりにも反射的に作りすぎた。季重なりは句の主題がぶれてしまい、
結局、これは何なの?(何の句なの?)という風になってしまう。

ただ季重なりは決してタブーではない。
おおらかな人もいれば、許さんという人もいる。
実際に、偉人の句でも季重なりの句は多くある。
一例として、松尾芭蕉の句では

しばらくや 滝に籠るや 夏の初め
(滝と夏の初めの2つ)

もう一例、江戸中期の俳人、山口素堂の句

目には青葉 山ほととぎす 初鰹
(青葉とほととぎすと初鰹の3つ)

この山口素堂の句が最も、季重なりしたほうがいいね、という感想を持てる。
視覚・聴覚・味覚でメインが変わる。
視覚によれば、青葉がキレイ。
聴覚によれば、ほととぎすのさえずりが心地よい。
味覚によれば、初鰹が旬でうまいこと。
それらひっくるめて、一句に入っている。
まさにお得三点セット。
野球でタイプの違う打者三人がクリンナップ張ってる感じ。
当時の江戸でも大流行したそうな。

この句を指して、これは何なの?といえる人はなかなかいないのではないか。
この句の主題は、
おそらく「これ全部あなたたち好きでしょ最高でしょ」だろう。
なにを見せたいのと言われれば、あなたの大好きなものですよと。
確実に
全部見せたろうという心意気が乗っているからこそ、
季語3つの重量に負けない一句ができている。

この主題が欠けていると、
さっきの僕の句になってしまう。
ただの句の形に添った散文だ。素堂のようなリズムがない。
”なんか”冬の日に、”なんか”鍋が煮立ってて、”なんか”足を掻きました。おわり。
驚くほどつまらん。日常が過ぎるというか・・・
サザエさんでさえ日常の中に、ちょっとしたトラブルがあって、非日常が少し顔を出しているのに・・・・それでおもしろい。

季重なりはできるだけ避けたい。
まずは1語でバシッと主題を作ることを重点に置いているからだ。
人生経験として実力伸ばさず。テクニックに走ってしまう悪癖がありますからね!

と、いうことでいじょうを踏まえて推敲らしきことをする。
ここからは、妄想想像イマジネーションの思考ダダ洩れぶんになります。

短日を生かせるような・・・句がいい

素の形は短日に煮立つ鍋あり足を掻く

まずテキトーすぎる鍋を消そう
煮立つ鍋ありって既に煮立つ鍋で存在してるやん
おそらく文字に困って入れたな。鍋とろう

するとこうなる、短日に足を掻く

基本に忠実にしよう。切れを意識。
この場合は短日やで切ろう
短日やにして、背景にしてみよう

短日や 足を掻く

なんとなく収まりがいい感じになりそう
冬の日の生活感だしたいよなー
鍋をいれてたんだもんなー
そういや我が愛犬が近くで寝てたな
登場させてみよう

短日や 犬 足を掻く

なんというか、”っぽくなってる気がする”
せっかくだし犬触るか

短日や 犬触る 足を掻く

こうなると足の下5が邪魔だ

短日や 犬触る

犬触るで止めるの気持ちがいい。
助詞抜いて二文字名詞と三文字動詞は鉄板だな
寝ている犬に使う言葉・・・睡眠
眠り、眠たげ、うつらうつら、寝ている、寝たい、睡眠不足、仮寝、船こぐ・・・
横にべたっと寝てる

短日や べったり犬の 眠りをり

試しにやったら、なんか変な気がする
べったりいぬに目が行ってしまう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


いったん、終了。
堂々巡りしてきた感があるので、一度離れて
酒でも飲みに行こうと思います。

うーむ、短日はむずかしい・・・・
またできたら追記しよ・・・
はいおわり

 

元禄名家句集略注 山口素堂篇

元禄名家句集略注 山口素堂篇

 

 

【読書法】なぜか新しい読書の仕方を発見した、だけの前編

だぅーも、かたらぜ。です。
今回の記事テーマは、こんな読み方もありやな?だす。

日ごろ、成毛眞さんのこの読み方を実践している。

 といいつつも私は3~5冊並列読書です。緩和させて取り込んでおります。
一冊をずーっと読んでるとなぜか飽きてしまうので、
もともとは10冊から始め、だんだん数を調整した結果平均4冊平並列読書となった。

そんな並列読書中に、あるシナジーめいたものが起きた。
たまたま読んでいる本のテーマ(が正しいのか?)が対になっていたのだ。
基本的にランダム気味で読みたい本をうろつきながら探すため、
おそらくあまりこういうことが起こらなかった。

その中でシナジーが起きたのはこの2冊。

 武者小路実篤さんの「友情」

友情 (岩波文庫)

友情 (岩波文庫)

 


藤沢和希さんの「ぼくは愛を証明しようと思う。」

ぼくは愛を証明しようと思う。 (幻冬舎文庫)

ぼくは愛を証明しようと思う。 (幻冬舎文庫)

 

 
勘の良い方ならお気づきでしょう。

これらはジャンルは恋愛ですが、
主人公が非モテとモテで対立した関係にある。
と個人的な意見ながら思ったわけです。

ただまだ
「発見したぁ!」と息巻いている段階なので、
今記事では、可能性だけ示しておいて、また読み返して
精査というには、精査という言葉には失礼があるほどの、
まま粗が見えてしまうけど、そこまで乱雑ではない、
精査・・・粗精査をしてまた記事を挙げようという次第。

予防線の言葉遊びがすごい。
はいおわり

 

俳句におけるナンカイイを求める思考迷路

アイニョビ、かたらぜです。
見て聞いてなんかいい感じがする、のを大事にしたいこの頃。
ただ今頭の中がラビリンスしているので、読みにくいやもしれない。

今記事で言いたいことは、
"ナンカイイを起こすには、隙を見せること"です
プレバトなどを見てから俳句を作ると、隙を見せない俳句になって
共感は得られるが、テクニックめいたクサさを匂わせてしまう気がしたので。
※個人の感想です

では本編

ある俳句に興味アリな女性と話していたとき、
元営業マンのヒアリング能力を駆使してその人の好きそうな句を
2,3紹介しました。
その中で一番気に入っていただけたのが、この句。

"右ブーツ左ブーツにもたれをり"
*1

微苦笑俳句コレクションに収録された、辻桃子先生の句。
ナンカイイ感じしませんかこれ。
とても簡単に俳句の形ができている。
季語がブーツで冬の季語ということを知らなくても、
こういうのもアリなんだと思える逸品。

あえてこの句の解釈は述べない。検索すれば通意が出てくるので。
今回のテーマはナンカイイなので。
一つ述べるとするならば、素直さ。
在るものをそのまま受け止める素直さ。

なにも考えず、無私の状態で見つめることで
風景はじわじわと変わる。
よく見て、もっと見て、感じるナニカ。
そのナニカに"イイ感じ"を覚えたとき、ナンカイイが出るのかもしれない。

その発露が俳句になったときに、隙がチラリと見えて
共感とか理解が生まれるのかもしれない。

例えるなら、いつもしっかりしている印象のある異性が、
たまたま見せちゃったうっかりな行動、
ポカしちゃった的な行動に胸キュン(死語)してしまうような感じ。

句だけを見ればただブーツが片方に倒れ掛かっているだけ。
なんだけれども、想像の余地が多分に残されていて、様々な解釈が許されている。
「このナンカイイ感じなんだろう」「もたれてるところかな」「ブーツかな」
というように。

話は切り替わって
ナンカイイというキーワードがとても重要だなと近頃思う。
自分で気づかなかった良さに誰かが気が付いてくれるイイ言葉だ。
この人ナンカイイな→話しやすい
この人ナンカイイな→手先が器用だ
というように、誰かに気づいて興味を持てる橋渡しとなる言葉。

支離滅裂になってきた。
素直に吐き出しちゃってるからしかたあるめぇ・・・

はいおわり

そして
辻桃子先生のナンカイイ本。肩の力が抜けます。

俳句って、たのしい (朝日文庫)

俳句って、たのしい (朝日文庫)

 

 




*1:微苦笑俳句コレクション:江国 滋:1994/8/1実業之日本社より出版

思うままに四行詩4

 

 

人をすりおろして 金を求むる世の悪鬼

大義名分ひっさげて 人を誘う悪鬼

どちらも悪鬼の所業なれど 人の営み

まだ善き人の営みに ならないものか

 

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)

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『俳句開眼100の名言』俳句における5W1Hをピャッと見られる良本

はい、かたらぜです。
今記事で言いたいのは、
あると嬉しい技法の書
です。

俳句について良い本を見つけたのでご紹介。

ひらのこぼさんの
俳句開眼100の名言

俳句開眼100の名言

俳句開眼100の名言

 

 
ジャンルとしては俳句入門書ではありますが、
テクニックにとどまらない、作句の考え方についても書かれているので
万人が手を取っても間違いはない逸品。

数ある名言の中でも、
読んでいくと腑に落ちるページ、思わず手が止まるページがでてくる。
「これはどうなんだろうか」「これは自分に近いな」
というふうに対話を楽しみながら、
一方で、ふと出来た俳句を推敲するときに手に取れる場所にあると嬉しい本でもある。
歳時記の近くにもう一冊「俳句開眼100の名言」。

ものづくりのキツイ点として
自分で自分を迷宮に陥れてしまうことがある。
これが、突破できる場合はだいたいが経験による裏打ちがほとんどだと思っている。
出来ない場合、経験が足りないことが多いのでちょっとだけ
ベテランの手を借りて、必要以上に傷つかないで完成させたらいい。
そのための本として持っておこう。

長い間、お世話になりそうだなこれ・・・・
はいおわり

 

今はじめる人のための俳句歳時記 新版 (角川ソフィア文庫)

今はじめる人のための俳句歳時記 新版 (角川ソフィア文庫)